オフロード電動自転車の卸売市場は、規制の厳格化と地域ごとの需要シフトが同時に進み、バイヤーにとっては「選定の質」が利益を左右する局面に入った。 electric bikes for off road use というカテゴリは、単なる趣味向けから、物流・農作業・レジャーまで用途が広がり、輸入規制や認証要件も国ごとに細分化されている。本稿では、今まさに起きている政策と市場の変化を整理し、卸売バイヤーが発注・調達で押さえるべき実務ポイントを解説する。

## 欧州と中東で進む認証・輸入ルールの変化

まず欧州では、EN 15194に準拠したEPAC(電動アシスト自転車)の扱いが厳格化し、オフロード向けでもモーター出力250W・アシスト上限25km/hの枠を超えるモデルは型式認証やナンバー取得が必要になるケースが増えている。特にドイツやフランスでは、輸入通関時にバッテリーのUN38.3試験報告書とCE適合宣言の不備が原因で足止めされる事例が報告されており、バイヤーは工場に対して「EU向け専用の証明書セット」を事前に要求すべきだ。中東では、UAEやサウジアラビアが電動モビリティの安全基準を段階的に導入しており、高温環境でのバッテリー熱管理が現地小売チェーンの検品項目に加わっている。たとえばJIUYUE GT600-20 Proは、20Ahバッテリーと500Wモーターを搭載しつつ、放熱設計を強化したフレームを採用しており、中東の夏季運用を想定した仕様として卸売提案に組み込みやすい。

## 新興市場の需要拡大と「中古」流通の影響

南米・アフリカでは、新車のオフロード電動自転車に加えて、欧州から流れる中古車両の流通が無視できない規模になっている。ブラジルや南アフリカのディストリビューターは、新車の保証付きモデルと中古の低価格帯を併売する戦略を取るケースが増え、バイヤーは「新車ラインアップの中に、中古市場と競合しない差別化仕様」を求めるようになった。具体的には、交換可能なバッテリーパック、標準化されたコントローラー、現地で入手しやすいブレーキパッド規格が重視される。JIUYUE X5 26は、26インチのファットタイヤとリアラック標準装備で、交換用バッテリーの互換性を確保した設計になっており、中古混在市場でも「部品供給が続く新車」として説明しやすい。工場側としては、中古品の流入を前提に、スペアパーツの安定供給を契約条件に明記するのが現実的だ。

## バイヤーが実際に聞く調達・認証の疑問

「米国で販売するのにUL認証は本当に必要か」という質問は、r/ebikesやLinkedInの調達議論で頻繁に上がる。結論から言えば、連邦レベルで全州必須ではないが、カリフォルニア州などではUL 2849準拠が事実上の参入条件になりつつあり、小売チェーンが自主的に求めるケースも多い。バッテリー単体ではUL 2271が参照される。もう一つの定番質問は「本物の工場に発注する場合のMOQはどのくらいか」だ。オフロード向けの組み立てラインを持つ工場では、既存フレーム流用なら50〜100台から、新規金型やカラー特注なら300台前後が現実的な下限になる。リードタイムは、量産開始から船積みまで通常35〜45日、欧州向けの認証書類準備を含めると60日を見込むべきだ。40フィートコンテナには、組み立て済みのオフロードモデルで概ね120〜150台が積載できる。

## 関税・物流コストを見据えた調達チャネルの選び方

欧州向けのアンチダンピング関税は、原産地証明の運用次第で適用範囲が変わるため、バイヤーは工場の輸出実績と通関書類の整備状況を確認する必要がある。一般的な輸入関税率は地域により異なるが、電動自転車本体で6〜14%程度、バッテリー単体では別分類となることが多い。物流面では、リチウム電池の海上輸送にUN38.3とMSDSが必須で、航空輸送はコストが跳ね上がる。したがって、オフロード用の大型車両は海上コンテナでの一括調達が基本になる。サプライヤー選定では、組み立て工場かOEMかを見極め、フレーム溶接・塗装・組立・検査の工程を自社で持つ工場を優先したい。JIUYUE GT600-20 Proのような完成車モデルは、工場側で仕様変更の幅が確保されているかどうかが、継続調達の鍵になる。

## まとめ:今四半期にやるべきこと

政策の厳格化と中古流通の拡大が同時に進む今、卸売バイヤーは「認証書類の事前確認」「スペアパーツ供給契約」「コンテナ単位の物流計画」の三点を発注前に固めるべきだ。オフロード電動自転車の調達は、価格交渉よりも仕様と書類の整合性が利益を守る。次回の発注では、工場に対して地域別の認証セットと交換部品の供給計画をセットで提示するよう求めるのが現実的な第一歩となる。